クラウドソーシングで副業してみた – 実際感じた問題点と対応方法

 

 

話題の副業クラウドソーシングにチャレンジしてみた結果、浮かび上がってきた問題点のお話です。
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よく言われている問題点

※ポテコが利用しているのは「ランサーズ」「クラウドワークス」の2サイトのため、そこでの情報が主になります。

クラウドソーシングについてよく言われている問題点というのはおおよそ以下のようなものだと思います。

  • 稼げないというウワサ
  • クライアントの知識が乏しいというウワサ
  • 詐欺が横行しているというウワサ

大体この3点に集約されてくると思うんですが如何でしょうか。副業についてウェブで調べていても、大体この3つが挙げられていると思います。

実際やってみて見えたこと

ポテコが副業として実際登録しお仕事を完了してみて、やはり同じように思った部分と、そうでない部分がありましたのでこれからひとつずつお話させていただきたいと思います。

稼げないというウワサ

これはまず、どのお仕事で稼ごうとしているかによってきます。よく言われているのが「誰にでもできる仕事は安い」なのですが、これはある程度はその通りだと思います。

ポテコはWEBデザイナのため、そちらに絞ったお話になりますが、デザインのみのお仕事より、コーディングやjs,PHP等のスキルが必要なシステム組み込みのお仕事のほうが1件当たりの単価が急に上がります。100000円以上とかざらです。

アンケート等は単価が安いですがこれはしょうがないでしょう。ほんとに誰でもできますしね。これで大きく稼ごうと思う方が間違っています。

しかし、他に顕著に安い職種があって、それはライター系です。
ライター系はスキルのいる作業なのに、スキル不要の「誰でも出来る仕事」と変わらない低単価が多いのです。
両サイトともに問題視はしているようで、メルマガでも注意喚起がなされるほどです。
1文字1円~が適正で、それより極端に低いものは受けないようにという内容でした。2サイトともに今後、極端に安い価格設定ができなくなる対応をするかもしれません。

しかし不思議なんですが、現状その極端な低価格でも受注されているんですよね。
ポテコは文章は素人で、このサイトの記事を書くのだって2000文字で1時間とかかかるわけですよ。
2000文字を0.1円で受けたら1記事200円ですよ?1時間かかるから時給200円。
そんなお仕事がゴロゴロあって、それにどんどん応募があるわけです。
いくら素人で、お小遣い程度の稼ぎでよくたってこんな単価の仕事したくない…。

ですが、これってポテコが制作のお仕事をずっとやってきていて、ある程度の価格感、というか自分で
「時給換算でいくら以上じゃないと割に合わない」
という計算をどっかでしているからだと思うんですね。
普通に会社で働いていた方や専業主婦、空き時間で少しでも…という方で、本当に何もやったことない素人さんは
「それでもやったことがない素人が経験を詰めて、お金になる」
ということで受けちゃったりするんじゃないかなーと思います。
商品登録のお仕事とかも、1案件50円とか言うのがあってそれを300件とか、まあ確かに結果だけ見れば15000円なんですが、「スキルアップできます!」とか説明書きにあり、いったいこれで何のスキルアップができるというのか、そういうのに騙されているというか…。

ですので結局、自分が納得出来る金額以下の仕事は受けない。が唯一の回避方法になっちゃう気がします。実際WEB関係のお仕事でも明らかに「単価の安い」お仕事は混ざっていますので、スピード感を取って多少安くてもたくさんの仕事をするか、きちんと精査してできるだけ見合ったお仕事をするよう心がけていくか。は個々人の判断となります。

デザイン系のクリエイティブのほうですと、こちらはやっぱりパッと見で実力が出るというか、うまくない方はどうしてもお仕事に繋がらないんです。
コンペの提案でこの人あんまり上手じゃないなーと思う方のプロフィールなんかを拝見すると、登録が2年とか3年とか前で、提案もたくさんしているのに受注できていない、という方が結構います。

こちらに関してはクライアント側もたとえ500円で作れてもあまり下手だと使いたくない、要するに「安くて上手い」を要求してくるのですが、上手な方はある程度経験のあるデザイナーさんが多くて、
「あまり安い単価の仕事はやらない」
という認識が多少あるようで、ちょっと安くないかなその仕事…。と思う案件には結構上手い人が集まらないんですね。そこには前述のあまり上手じゃない方、実績が欲しい方が応募する。
で、結局あまりいいのが来なかった→もう少しあげるか…でバナー制作コンペあたりで5000円~10000円のボリュームが多い感じがします。
まあよくよく見ると10000円でバナー1枚をまず提出させて、その後でサイズ展開6パターンね!
とかやってるクライアントさんも見かけますが、それは次の段。

クライアントの知識が乏しいというウワサ

こちらも結構見かけます。
これは実際、通常の業務でクリエイティブ系のお仕事をしていない会社さんが多いのでどうしても割合としては多くなってきます。

  1. ものすごい低価格での募集(相場が分からない・予算がない・頼もうとしていることと金額が合わない)
  2. 頻回・過剰な修正要求(やり方がわからない)
  3. 自分が何をしたいか分かっていない(思い付きで修正要求・大量のやり直し・予定の変更)

等ですが、まあこれクラウドソーシング以外でもあるあるですからね。
実際の会社ですと、ディレクターや営業さんがクライアントさんとやり取りしていることが多く、会社に所属している制作部隊の人間はひきこもって作業だけしている(笑)ので、対応に慣れていないんですよね。
で、慣れている営業さんとかだとうまく調整してくれる(こともある)んですが、間に挟まる人がいないので直接それを受ける必要がある。とはいえフリーランスならそこも受け止めるべきでしょう。
ブログとかでいろいろひどい目に合っている方はやはり制作経験のない、又は会社勤めから独立し、初めてクラウドソーシングでお仕事しました!という人が多いんじゃないかなー。

この問題は、クライアント側で本来であれば是正すべきですが、無理なので、受けるクリエイター側で上手にハンドリングしていくしかないと思うのです。

1)の場合、あまりに安いコンペ案件は受けない。またはタスク(プロジェクト)方式であれば価格交渉できます。

2)、3)の場合は断る。どこまでならできるとはっきり言う。こちらも修正の回数を先になんとなくすり合わせる。コンペであれば勇気をもって案件自体を蹴る。
あまりにひどければサービスのサポートに連絡。
※もめ事は基本クライアントとワーカーで解決となっていますが、今後のためにきちんと通報しましょう。

で、実はここがクラウドソーシングの強みだと思っていて、普通に受けたお仕事ですとクライアントとはお会いして打ち合わせ、やり取り、対応等々しなければならないので「逃げようがない」のです。顔も住所も電話もメールもみんな知られています。お仕事を断れば怒られます。
でも、クラウドソーシングって
「クライアント側にクリエイターの情報は何も知られていない」
のですよ、ここ重要。
ですのでたとえ罵られたところでせいぜいメッセージ上です。あまりに無理を言ってくる場合はきちんと戦う意思を持ちましょう。
先日あるコンペ案件で、そもそもの前提に入っていなかった仕様を入れてほしいという要望(それを追加すると構成から作り直し)がありましたが、お断りさせていただいたことがありました。
既に数回(というか10回近く!)修正していたことと、そもそもの構成作り直しはコンペの修正には含まれない、ということをお話して、分かっていただきました。

断りづらい…とお思いでしょうが、やはりこれは避けては通れないです。自分を守れるのは自分しかいませんので頑張って対応しましょう。
こちらからきちんと線引きして説明すれば、分かって下さるクライアントの方が多いと思います。
また、仕事を引き受ける前にどんな会社なのか、制作の事をわかっていそうかどうか等も金額と共にきちんと見てからお仕事は受けるようにしましょう。

それも次のお話含め「自分を守る」事に繋がります。

詐欺が横行しているというウワサ

こちらはまず、先ほどもちょっと書きましたが
「仕事を引き受ける(応募する)前にクライアントの事をきちんと確認する」
事が重要です。
ただ気を付けたいのが、クライアントのプロフィールが本当かどうかわからないというところです。
本来であればクライアント側にも本人確認をきちんと義務付けてほしいのですが現状そうなっていないので個人や会社を騙ることも可能な状態です。

ですので可能な限り自分の情報はクライアントに出さないようにすることが重要です。

両サイトとも、お仕事契約前の直接連絡(実際に会う・電話番号を聞く・LINEやSKYPEのIDを聞く…)は禁止されています。契約前にメッセージに電話番号等を入れると削除されたり、サービスが使えなくなったりする可能性もあります。
また、サービスを使ってマッチングしたにもかかわらず、手数料を払いたくないということで、直接やり取り(お金も仕事も)をしましょうというのも違反になります。

お仕事の契約を結んだあとにやり取りは可能になるようですが、よっぽど長期の契約や複雑な案件以外、あまり必要ないと思うんですよね。実際メッセージだけでもお仕事は可能なはずですし。

そもそも、契約前に連絡先をしつこく聞いて来たり、実際会うことを強要してくるクライアントはまず疑っていいと思います。

※ 1部契約方法(プロジェクト(タスク)方式など)や、サービスサイトを通したお仕事の場合は最初にスカイプ面談などがある場合もありますのでよーく内容を確認しましょう。

以前、システム内メールで
「プロフィールを見て、興味があるのでポートフォリオを送ってほしい」というメッセージが来たことがありました。ポートフォリオをお送りしたところ、ぜひ仕事を頼みたいということでした。
で、仕事を頼むにあたって、どんな人かお会いするかスカイプでお話したい、ということでした。

はい、これ、あやしいですね。
この時点でポテコ、1件もお仕事完了していません。このクライアントさんともやり取りもしたことがないのに突然のメッセージ、そして連絡先や会うことを要求…。真っ赤なランプ回転してます(笑)
契約前のそういう行為が違反であることをお伝えしてお断りしましたが、スルーしてもう一度メッセージ。

「仕事を頼むには顔合わせが必要、あなたも担当者に合わないと安心しないのではないか?信頼関係を築きたいから検討して」

いやいやいやいや、最初っからシステムのルール丸無視して違反を強要してくる人に信頼を語られても(笑)
むしろなんで「クラウドソーシングってクライアント側にクリエイターの情報は何も知られていない」
というメリットを手放さなけりゃならないんでしょう。
バナー1枚作るのに信頼関係もへったくれもありません(個人の感想ですw)。出来がいいか悪いかだけです。1枚作って良ければ継続ダメならおしまい、で何の問題もないはずです。

ここでその方のプロフィールを見てみましたが、某会社の代表を名乗っていました。
サイトは実在していて、代表の名前もあっているのですが、これ、誰でも確認できますからね。
本人確認がすんでいない=ホントにその人かはわからない、です。
サイト自体もあるにはありますが、作りかけなのか中途半端。
サービス内の実績も、普通であれば公開案件がいくつかあるはずなんですが全部非公開の直接案件(サイト内で直接指名してやり取りするので内容は公開されない)だけなんですよ。
「いいクライアントです」とか「スムーズにお仕事できました」とかのコメントがいくつか付いているんですが、そこも極端な話、誰かと組んで直接取引した風に装っていいコメントを付けることも可能です。
要するにその方の情報は何もない、という状態でした。結局その方を信用できずそのままお断りさせていただきました。

「クライアント側に自分の情報は何も知られていない」がメリットのように、クライアント側としても「面接をしたり、自分で探さなくてもある程度のクオリティの人間と手軽にマッチングできる」がメリットと思うんですが、それを捨ててわざわざ会うというのは普通ではないです。
だって、どんな人か知らなくても仕事はできるんですもん。
信頼なんて、小さい仕事から投げていくつかすればおのずとついてくるものです。
むしろ人が良くても仕事できないなんて言うのもあるんだから、純粋にお仕事の腕だけでやり取りができるサービスの方がしがらみがなくて楽(個人の感想)です。

ということから想像すると、良くてもシステムを通さない直接取引(違反です)、悪ければそれこそ詐欺や勧誘でしょうね。
直接取引仕事をさせた挙句、違反してることを通報すると言って脅してお金を払わないという実例もあったようです。

システムを介さない場合、サービスサイトに訴えてもどうにもなりません。損をしたばかりか、システムからもBANされ、救済措置を受けられないなどの可能性もあり、本当にいいことは1つもありません。まずはきちんとサイトのルールにのっとるということ。
そして断るということは本当に怖いですが、自分を守るのは自分しかいないということをよーく心に刻んでおきましょう。
もちろん、相手に知られてないからと言って、自分が中途半端でやめてしまったり契約を履行しなければこちらにもペナルティは発生します。二度とお仕事を受けられなくなるかもしれません。それは絶対やめましょう。

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自分を守るには

システム内でお仕事をしていれは、契約をした瞬間に契約金額がシステムにプールされますのでお金の問題は起きにくくなります。また、直接会ったり連絡先を教えたりしなければかなりの確率で自分を守る事が出来るでしょう。

  • 自分の情報が相手にないのはメリット
  • 仕事の相手の情報はきちんと調べる
  • 理不尽は勇気をもってきちんと断る
  • 電話やスカイプ、直接面談などはシステムで許されている場合のみ使用、テキストベースで「残る」やり取りで対応する。
  • 受けたお仕事はきちんと最後まで責任を持つ

大切なのは極々基本的なところなのではないかという結論です。

システム自体がブラックのような書き方をしている記事をよく見かけますが、実際は使う人の管理次第できちんと回避できることのほうが多い気がします。
仕事単価が安すぎるのは早めに調整入れてほしいですが(ライター系のお仕事もやってみたい)、他は結局普通にフリーで仕事するのと同じような問題に行き着くのですから、仕事を受ける側の意識もちゃんとしていかないといけないと思いますし、それができれば普通にお仕事できるはずです。

自分を守り、無理をしないを守りつつ、楽しくクラウドソーシングで副業生活を送りましょう!